今回は、お寺の山門の屋根の改修工事より。

屋根の棟の中心部辺りが沈み、泥が流れ出ていました。
又、真下からのぞき込んでみると、木下地に割れや曲りが発生していました。
きっと重たいんだろうな・・・。
そこで、今回の計画は、
重たい泥葺きの瓦屋根を、軽い銅版の屋根に改修する事としました。

解体してみると、沈み込んでいた付近は、大きな穴が開いていました。
ちなみに、解体した屋根と泥と瓦の総重量は約1900㎏もありました。
これはミニバン一台分に相当します。
これを銅板葺きにすると、約200㎏。約10分の1となる計画です。

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屋根の下地の中に何か板が・・・。
“大正八年五月十三日”
なんと、97年前に屋根の改修工事が行われていました。
その当時の棟梁の名前、総代さん達の名前が書かれていました。

今回、棟も取替えしたので、上棟日として記入し、
97年前の棟板と交代して頂きました。
旧棟板は、お寺で大切に保管されるそうです。



銅板なので始めはピカピカですが、徐々にツヤが引き、
趣きのある風合いへ変化していきます。
今後、柱等の修繕が必要となりますが、
次の世代までしっかり残していきたいと思いました。